「Neo Punk!」

この度、Shop rin art association は「Neo Punk!」を開催いたします。
ヴィヴィアン・ウエストウッドは2018 年に発表された自身の自伝映画の中で、1970 年代にマルコム・マクラーレンやセックス・ピスト
ルズと起こしたパンクムーブメントは失敗だったと語っています。
当初のムーブメントでは体制を攻撃するどころか若者達が日頃の鬱憤を晴らすために暴力的な行為に走っただけだった、、と。
そのことから彼女は体制に対して有効に立ち向かえる表層的でない精神のパンクを構築したかったことがわかります。
現代の哲学者である千葉雅也は自身の著書《現代思想入門》で「秩序からの逸脱をクリエィティブとして捉えろ」と語っています。
《逸脱》という言葉に抵抗があるのであれば、《見直す》と置き換えても良いかもしれません。
現代思想は《秩序の脱構築》、《概念の脱構築》を経て《自己の脱構築》を行うことで形成されると説かれています。
それであれば自身のスタッズを外だけでなく、内にも向けて、《正しさ》の在り方を見直していくべきなのではないでしょうか。
今展では真実への問いかけを目的として、70 代のパンクムーブメントでは稀有な表現であったフェミニズム、ウィークネス、サッドネス
などの要素を明確に取り入れています。
同時開催のMan Ray、村田峰紀の展覧会と併せて、本質的な自身と世界の在り方を考察していただく機会になりましたら幸いです。

Vivienne Westwood、Malcolm McLaren、Jean-Paul Gaultier、Martin Margiela、Raf Simons、
Demna Gvasalia、Carol Christian Poell、Isaac Sellam、Boris Bidjan Saberi、Kiminte Kimhekim、
Uma Wang and Others