h220430 「Fairy Tale」

この度 Shop rin art association では h220430 による個展「Fairy Tale」を開催いたします。
グリム童話の代表作である「ヘンゼルとグレーテル」ではお菓子の家という幻想的なファンタジーと親が我が子を捨てる いう、喜劇と悲劇の両方が語られます。最後にはハッピーエンドで終わるストーリーには多くの社会的問題が内包され、 それらを戒め、今と重ね合わせるために多くの物語は現代においても語り継がれています。
ハッピーエンドとバットエンドは常に背中合わせで、不意なアクシデントや主人公の行い一つで全てが変わる属性は全て の人の人生や歴史に重なります。
h220430 は建築家である板坂諭によるデザインレーベルで、現代社会に内包される問題と向き合うことを意図して、様々 なコンセプトを落とし込んだプロダクトを発表しています。
今展では風船により浮遊する「Balloon Bench」キノコをモチーフとした「Mushroom Lamp 」2 点の作品で構成されます。 現代社会との対話の中で生み出される h220430 の作品は実際に使用することで問題の本質に鑑賞者を近づけます。
この機会に自身の物語を再考していただく機会になれば幸いです。

h220430
板坂諭 1978 年生まれ。デザイン事務所勤務を経て、2010 年にデザインレーベル「h220430」を設立。2012 年にスタジオ「株 式会社 the design labo」を設立。想像力を心を豊かにするツールとして捉え、主に建築、プロダクトデザイン、グラフィック デザイン、デザインコンサルティングに注力しています。建築を中心に海外メゾンなど海外クライアントのプロダクトデザイン も手がける。国内外のギャラリーやアートイベントで作品を展示するなど、クロスオーバーな活動を行っている。彼の作品のい くつかは美術館のコレクションに加えられています。